防災 減災ハッカソン レポート

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10月12日にCode for Japan Summitとの併催イベントとして減災・防災ハッカソンが開催されました。開催場所は東京大学駒場リサーチキャンパスとなり、久しぶりの東京でのハッカソンです。なおサテライトとして会津若松会場も開設されました。

今回のハッカソンでは、参加者が約25名ほどだったにも関わらず、減災・防災のテーマに沿った多様なアイデアが見られ、目的の明確なプロジェクトが出揃ったのが印象的でした。今後も続くであろうプロジェクトがいくつか見られるので、折を見て進み具合などを報告できればと考えています。本レポートでは各プロジェクトの紹介をまとめていきます。早速ご覧ください。

防災情報を発信している自治体公式Twitterアカウントの数値をインフォグラフィック化

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防災情報を発信している自治体のTwitterアカウントがどれだけあるかをインフォグラフィックでまとめました。例えば「全国1781市区町村のTwitterアカウント導入率は約28%」、「防災情報を発信している都道府県の公式Twitterアカウントは34自治体」といったものです。これらの数字はITで災害に対して何ができるかを考え、実践する試みを模索している「ITx災害コミュニティ」の調査結果によるものをベースとしています。

なおインフォグラフィックの成果物については、現在ブラッシュアップ中のため後日公開する予定です。さらにweb上でインタラクティブに見られるコンテンツを用意することや調査結果データをオープンに公開することも検討されていますので、ご報告できるようになりましたらお知らせします。

【参考リンク】
ITx災害コミュニティ

ITx災害 情報発信チーム 調査結果ブログ

情報収集・整理・発信・再利用

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複数の参加者から情報収集・再利用・発信のアイデアが持ち上がったことから、それらのスキームをまとめ4つのチームで分担してプロジェクトとしました。発表資料

1:公的情報に関するプロジェクト

  • 地方自治体のweb情報とTwitter情報から更新された情報をスプレッドシートに落としこむツールを開発。このツールを使うことで、どのような更新があったかを後から一覧で追えるようになります。
  • 「災害情報収集」というTwitterアカウントを作成して、このアカウントがフォローしているアカウントのツイートをGoogleのbigqueryにすべて収集。bigqueryに集めた情報をハッシュタグなどで検索して情報の再利用を図ることが可能となります。発表資料

2:さまざまな情報に関するプロジェクト(ゆるふわ情報収集システム)

公的な情報だけでなく、災害時に役立ちそうなあらゆるツイートを集めてマップに表示。表示された情報に対してボランティアで情報支援したい方が、追加情報を書き込んだりすることができるシステムを検討しました。

例えば「江東区木場の公民館で給水中」といったツイートを捕捉し、江東区木場や公民館といった住所・ランドマークなどの言語を抽出してマップに表示します。前述のプロジェクトとは違い、公的な情報以外の情報も扱うことから「ゆるふわ情報収集システム」と呼ばれています。

3:災害用マルチクライアントポストのプロジェクト(UNIポスト)

FacebookやTwitter、地域密着型なども合わせてSNSは複数存在し、情報が分散しやすい状況があります。また標準化の問題としてデータが統一されておらず、ユーザーが災害情報を投稿する際には、決められたハッシュタグを使ってつぶやくといったルール化も図られていません。

そこでさまざまなSNSに誰でも簡単に内容を入力して投稿できるアプリを作成。SNSに投稿された画像や位置情報を自動的に取得して、災害情報ポータルサイトにまとめていくことも想定しています。アプリ名のUNI(ウニ)ポストはunifyポストが由来です。発表資料

ツイート例

防災減災ハッカソン アプリ「うにぽすと」 #hack4jp https://t.co/XxZKaQlZrw pic.twitter.com/OwQeYANLv6
— Tetsuo Ono (@calm__design) 2014, 10月 12

災害時の連絡先チェックリスト:(備えあれば憂いなし/俺の電話帳:パーソナルイエローページ)

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避難場所、保険会社、マンション管理人、親・友人・親戚など、災害が起こった際に必要となる連絡先のチェックリストを用意。平時にそのチェックリストを埋めていくことで、どこまで備えているかを確認できるツールです。また災害時にはこのリストを使って、慌てずに連絡をすることができます。

開発中サイト

災害時の位置情報投稿(HereNow 位置情報<生存>共有アプリ)

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被災体験から考えられた位置情報投稿アプリ。震災時においてもネットワークは20分〜30分程度つながっていたことから、限られた時間を活用して位置情報を投稿、場所を知らせます。

「アプリを起動してワンタップでツイート」、「ツイートするときにだけネットワークを使う」、「投稿内容はあえて編集不可とする」、「ウィジェットからも1タップで利用可能」といった災害を想定したシンプルさを徹底したアプリです。現在はAndroidアプリが公開されており、誰でもダウンロードできます。またiOS、Webからでも利用可能となるように開発が進められています。

Androidダウンロードページ

ツイート例

http://t.co/WFLAeDDpx7 #hack4jp #HereNow
— Kenichi Takahashi (@ken1_taka) 2014, 10月 12

過去の災害を学びに(Today)

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過去の今日の日付でどんな災害が起こったかを表示してツイートします。参照元はウィキペディアの災害情報ページです。過去どのような災害があったのかを学びすることで、来るべき災害への対策を考えることもできます。

<会津若松会場>大学生向け防災・減災まとめ:行政及び大学への提案

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サテライト会場である会津若松からは、大学生をメインとした防災・減災に関する提案がなされました。

当日のハッカソンでの調査では

  • 大学生は県外から来る人も多く土地勘がない
  • 大学の中のコミュニティに限られてしまっている
  • 自転車が主な移動手段で行動範囲が狭い
  • 一人ぐらしの場合、安否確認が困難
  • 震災時、会津大学ではメールサーバーが止まり、学生のメールアドレスに連絡をする際に時間がかかった
  • 留学生も多い
  • 会津大学生の多くは避難所を知らない
  • 会津若松市のサイトでは市民に向けた防災情報はあるが、大学生に最適化された情報も欲しい
  • 会津大学のサイトには防災情報がない(福島大学にはまとまった情報が掲載されている)

といったことが問題とされました。そこで以下のような内容をまとめ、今後、行政と大学へ提案していく予定です。

【行政への提案】
会津大学への出張防災教室/オープンデータを促進させて会津大学向けシビックハックをサポートしてもらい防災アプリを開発/会津大学の学生がつくった防災アプリを市で認定することで、開発するモチベーションに貢献してもらう/各国語の防災情報の発信

【大学への提案】
学生が住んでいる地域を考慮して大学関係者・在校生向けに防災教育/留学生向けの各国語防災マニュアルを作成/大学が避難所になるケースもあるので施設概要・キャパシティ・備蓄などの情報を開示/311で放射線のスクリーニングを会津大学でやったが、職員が転勤で変わると、そういった非常時のケーススタディが蓄積されにくいので、災害が起こった時のためにケーススタディを公開/安否確認ツールの開発(このツールだけでは使われない可能性もあるので、時間割アプリなどと組み合わせて常時使えるものに)/学生の防災・減災ハッカソン支援

当日は、留学生に向けた防災情報の英語ページ、会津大学周辺の避難所マップをグーグルマップで公開するといった実際のプロジェクトも発表されました。

また大学生に対する減災・防災については、会津大学だけの問題ではないことから、全国の各大学に展開できるように必要な情報の洗い出しをしていくことも考えています。発表資料

以上、防災・減災ハッカソンのレポートをお届けしました。

ここで紹介したプロジェクトは引き続き進めていき、またあらためてハッカソンなどが開催できればと考えています。今回参加できなかった方も、次の機会にはぜひご参加ください。

当日ご参加いただいた皆様、共催としてご協力いただきましたCode for Japan、東京大学空間情報科学研究センターに感謝いたします。ありがとうございました!

最後にまとめして今回のハッカソンの関連リンクをまとめておきます。

Togetterまとめ「Code for Japan Summit 2014 アンカンファレンス #cfjsummit」

当日の動画(発表)

防災・減災ハッカソンのFacebookグループ(アイデアやプロジェクトが見られます)

「防災・減災ハッカソン」これは凄いと大感動(参加者のブログ)

発表資料一覧

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