作成者別アーカイブ: Kenichi Takahashi

震災 x ITの5年間から明日の日本を考える

未曾有と言われた東日本大震災は我々から多くを奪いました。

一方で、多くの素晴らしい「絆」も生み出しました。
「Hack For Japan」もその1つです。
21世紀社会の原動力となっているITのチカラを、災害によるさまざまな問題解決に役立てようと思う有志のコミュニティーで、熱い思いを抱く全国の開発者を巻き込んだものです。その活動は世界規模で展開されています。
政府でも対応しきれない社会課題を有志のコミュニティーでITのチカラを使って解決する「ソーシャルイノベーション」の方法は世界でも大きなトレンドとなりつつあります。「Hack For Japan」の活動は、それを日本で最もわかりやすく形にしたものでしょう。
東日本大震災の5周年をただの悲しい日で終わらせず、明日以降の日本社会を考える場にできれば…
そんな思いで「Hack For Japan」では震災後、ITボランティアが震災が与えた課題に対してどんな取り組みをしてきたかを地図と年表にまとめました。

年表にはHack For Japanの活動も入っていれば、他の団体/個人の活動もまとめました。こちらで把握できていない活動については、ぜひ用意した登録フォームを使って登録をしてもらえればと思います。

ITボランティア年表:
年表では概要だけの紹介となっていますが「Source」と書かれたリンクをクリックすると、それぞれの活動の詳細やそこから生まれてきた成果を見ることができます。
これらの活動の記録が、日本の次の課題を解決する礎になればと願っております。
2016年3月11日 Hack For Japan

石巻ハッカソン開催のお知らせ

石巻の熱い3日間が今年もやってきます。
7月の26(金)、27(土)、28(日)と宮城県の石巻市でハッカソンに参加してみませんか?
昨年もHack For Japanで共催させて頂いたイベントを今年はスケールアップして開催します。IT Bootcamp部門、チャレンジング部門、どや部門の3つの部門があります。

IT Bootcamp 部門

プログラミングに初めて触れる方向けで、Corona SDKを用いて3日間でAndroidアプリの開発が出来るようになります。本当に3日間で出来るようになったという昨年の実績もあります。

チャレンジング部門

昨年のBootcampで初めてアプリ開発に触れた高校生や大学生たちはその後も東北TECH道場などで修行を続けています。この部門では、そんな少し成長した彼らがCorona SDKやJavaを使ってAndroidアプリを開発し、「どや部門」の凄腕エンジニア達に挑むべくチャレンジします。

どや部門

腕に覚えのある方に参加して頂き、3日間で「どや!」と言えるものを開発して石巻のこれからを担う若者達に刺激を与えて頂ければと思います。テーマは緩く「東北・石巻の事を考えた何か」で、開発プラットフォームは自由です。Androidアプリに限らず、参加される方の最も得意とするもので「どや!」して下さい。また、本番の1週間前辺りに東京でアイデアソン (*1) の開催も計画中です。直前ではありますが、まずはこのアイデアソンに参加頂いてから本編のハッカソンへの参加を判断して頂くということでも構いません。
*1 アイデアソン … ハッカソンで開発するものを考えるブレインストーミングのようなもの

普段プロのエンジニアとして活躍している皆さんには是非この「どや部門」に参加して頂ければと思います。石巻でITを産業として盛り上げていく未来へ向けた取り組みと言えるものだと思いますので奮ってご参加下さい!

なお、26(金)は平日となりますので、「土曜からなら参加出来るのだけど…」という方でも 27(土)、28(日)の2日間の参加でもOKです。

お申し込みはこちらのサイトにあるフォームからお願い致します。

また、IT Bootcampやチャレンジング部門で使う Android 端末の募集もしております。Android 2.3 以上が動作するもので、もし使わなくなった端末がありましたらご提供頂き、ハッカソンの開催にご協力頂ければと思います。ご提供頂ける方は info@hack4.jp までお知らせ下さい。


石巻ハッカソン

場所: 宮城県石巻工業高等学校(宮城県石巻市貞山5−1−1)
日時: 2013年7月26日12時〜7月28日13時まで
交通、宿泊等の詳細はこちらのサイトをご覧下さい。

昨年のIT Bootcampの様子

Hack For Japan スタッフ 高橋憲一

ICT ERA + ABC 2012 東北(後編)

ICT ERA + ABC 2012 東北の報告記事の後編です。(前編はこちら

Hack For Japan – コードでつなぐ、想いと想い。これまでの取り組みと未来へ向けて。

東北大学の萩ホールという大きな部屋で Hack For Japan としてスタッフの高橋が登壇し、Hack For Japan が立ち上がった時の想い、そして 2012 年に入ってからのアクティブな活動の話をさせて頂きました。
Hack For Japan のキャッチコピーである「コードでつなぐ。想いと想い」、この言葉を改めて振り返ることから始め、その想いの一例として登壇者の高橋自身が Hack For Japan に関わるきっかけの話をさせて頂きました。
最近のアクティブな復興支援活動としては、次の4つを紹介致しました。

復興マッピング活動

復旧復興支援 DB API ハッカソン

写真みつかるプロジェクト

Hack For Japan 直接のプロジェクトではありませんが、昨年12月に行った「復興ボランティア情報交換会」のための石巻へのバスツアーがきっかけになったということで、プロジェクトへの支援の呼びかけも兼ねて紹介させて頂きました。( http://www.shashin-mitsukaru.jp/ )

前編の高校生トラックのトピックでも触れた石巻 Bootcamp

講演の最後のスライドは「日本が復興するまで我々はハックし続ける」という想いを表したこのコードで締めさせて頂きました。

スライドの全編はこちらで、動画はこちらで公開しています。

被災地視察

今回のイベントの一環として、翌日の 10 月 21 日には3台のバスを借り切り、イベントの参加者から集って石巻から女川を回る被災地視察も行われました。Hack For Japan スタッフの山崎と高橋もこの視察に参加致しました。

石巻 門脇小学校付近

津波と火事により大きな被害を受けた場所ですが、グラウンドで野球の練習をする光景が見られました。筆者(高橋)はこの場所を訪れるのは 2011年9月、2012年3月、そして今回で3回目になるのですが、このように活気のある様子を見ることが出来たのは初めてです。「門小ガッツ 僕らは負けない」という文字が校舎に書いてあります。
そしてその隣にある小高い丘に続く階段を登って海の方を振り返り、瓦礫も片付けられた現在の光景を見ると、最初からそこには何も無かったような錯覚に捕われます。しかし一方で想像を超える高さの津波だったこと、この階段を駆け上って避難した方々の気持ちを思うと、このことを決して風化させてはいけない、伝えていかなければいけないのだということを思い返した次第です。

いしのまき大漁まつり

当日は「いしのまき大漁まつり」というイベントが行われていました。沢山の方々が来場されており、こういう活気のある場面を見るとこちらも嬉しい気持ちになります。筆者らも屋台で海の幸を満喫しました。少しずつ復興が進み、地元産の海の幸を味わうことが出来るのは素晴らしいことだと思います。

 

会場となったサンファン バウティスタパークは伊達政宗の時代にローマとの間を2往復したという帆船の名前がつけられているパークで、その復元船が展示されています。船は津波の被害を受けながらも大きな損傷は免れたとのことで、現在は写真のように奇麗な状態で展示されておりました。

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津波に耐えた復興のシンボル、サンファンバウティスタ号

女川

写真のように、残されている津波の爪痕もありますが全体としては片付けが進んでいます。

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写真の建物は、カタール基金により10月に完成したばかりだという多機能水産加工施設で、女川の水産業再生の核になっていくとのことです。

視察を終えて

震災から1年と7ヶ月が経過し、今回の視察では一歩一歩着実に復興に向けて進んでいる場所があることを知ることが出来ました。Hack For Japan も皆様の想いを大切にし、善玉ハッカーとして今後も活動を続けていきたいと思います。
Hack For Japanスタッフ 及川卓也, 高橋憲一

ICT ERA + ABC 2012 東北(前編)

2012年10月20日に仙台で行われた ICT ERA + ABC 2012 東北というカンファレンス(以下、ABCと略)で Hack For Japan として2つのセッションに協力致しました。このイベントはこれまで年2回東京で開催されてきた日本 Android の会主催によるもので、震災後の復興を考えるため、東北を盛り上げたいという想いから今回は東北での開催となりました。
通常なら Android Bazaar and Conference で ABC なのですが、IT による Earthquake Reconstruction Aid (震災復興支援)をテーマに掲げているために ICT ERA + ABC 2012 東北というタイトルになっています。

高校生トラック

ABCでは高校生/アカデミックトラックが用意されました。大人顔負けのプログラミングを行う高校生が最近は特に増えてきましたが、Androidアプリケーションの開発においても多くの高校生が活躍しています。
今回のABC高校生トラックには、7月末にHack For Japanもお手伝いした石巻IT Boot CampでAndroidのアプリケーション開発を学んだ石巻工業高校の生徒も登壇したほか、岐阜県立大垣商業高等学校や灘高校の生徒も発表を行いました。

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石巻IT Boot CampでCorona SDKを学び約2日半でAndroidのアプリケーション開発を経験した、石巻工業高校の生徒たちはその後も活動を続けており、アプリ甲子園にも進出しました。アプリ甲子園はスマートフォンアプリ開発の中高生のためのコンテストです。2年目となる今年は9月30日に決勝戦が行われました。石巻工業高校の生徒は残念ながら入賞がなりませんでしたが、他の参加者との交流なども通じて、大きな刺激を受けました。詳しくは、コンテストレポートをご覧ください。
今回のABCには、石巻工業高校のイベントとも重なったため、引率の先生1名と生徒2名での参加となりました。筆者が到着したときにはすでに会場入りしており、スライドの最終調整とリハーサルをしていました。高校生トラックの先頭バッターということもあるのでしょう。まだ本番には時間があるにもかかわらず、極度に緊張しており、サポートする側のこちらにもそれが伝わって緊張してしまいました。
彼らのセッションでは、Androidのアプリケーション開発に携わることになったきっかけから、IT Boot Campの振り返り、そして開発したアプリケーションの紹介、開発を通じて学んだことの紹介がありました。
もともと、授業でVisual BasicやC言語などの勉強はしたことがあったものの、本格的なアプリケーション開発はIT Boot Campが初めてだったという彼らですが、そのきっかけは前回のブログでも紹介した石巻 2.0のイトナブでした。イトナブの古山さんが卒業生であり、学校にもたびたび訪れていたことから、IT Boot Campが企画されましたが、彼らにとっては、それが大きなきっかけになったようです。ほかにも、ほかの学校からは羨むような、いわゆる「Mac部屋」と呼ばれるMac OS XとWindowsがデュアルブートするiMacが完備した教室があったことなどの恵まれた環境が用意されていたこともプラスに働いたようです。
アプリ甲子園での経験も彼らを一段と成長させました。彼ら自身、優秀な同世代に負けれらないという気持ちになったと話していました。また同時に、企画力とデザイン、発表時のプレゼンテーション能力の重要性に気づいたようです。実際、アプリ甲子園での優勝者のプレゼンテーションは素晴らしいものでした。デザインの重要性は、Corona SDKを使うならば、特に大事であることにも彼らは気づきました。Corona SDKだけではないですが、優秀なフレームワークやSDKを使うと、あらかじめ備わっている機能を使うだけで、完成度の高いアプリケーションは出来上がるのですが、同じフレームワークを使ったアプリケーションがどうしても似通ったものとなってしまいます。個性的なアプリケーションにするためには、デザインについてもっと気を配る必要があります。
また、IT Boot Campの前と後を、参加者のアンケートを元に披露してくれました。参加前には、Androidに対しての偏見があったと彼らも述べていますが、実際に開発者の視点を得られたことにより、視野が広がり、Androidに対しても、iOSに対しても見方が変わったようです。
最後に、IT Boot Campでチューターとして参加した者を代表して一言と言われて、筆者(及川)からも話しました。
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ITでの復興支援を目的として発足したHack For Japanが、スタッフなどが被災地を訪れるなどして、震災前に戻すよりも新しい街にすることが大事であると学び、そして、そのためには若い世代を育てることも重要であることを認識したことを伝えさせていただきました。その上で、以下の3つのお願いをさせていただきました。
まず、筆者たちのような開発者へのメッセージとして、後進を育てましょうと言わせていただきました。若い世代を育てることは健全に技術を発達させ、業界を発展させるためにも必要です。自分たちだけでなく、初心者である若い世代にも情報を積極的に共有していきましょう。
次に、筆者はこの立場でもあるのですが、企業(ベンダー)の方々へのメッセージも伝えさせていただきました。IT Boot Campが成功したのは、Corona SDKが無償で利用できたこととAndroid端末が生徒たちに無償供与されたことによる影響も大きいです。是非とも、若い世代のために必要なリソースの提供を考えて下さい。
最後に、主役である高校生に伝えました。彼らはセッションの中で、Facebook創業者であるMark Zuckerbergの「Done is better than perfect」という言葉を使っていました。私からも、是非この精神を維持し続けて欲しいと話し、さらに、最近知ったFabLabの考えである「Learn, Make and Share」、すなわち、学んだことを使ってすぐに作り、その学んで作ったことを共有することも考えて欲しいとお願いしました。これにより彼らの世界も広がり、成長を続けていけることでしょう。
高校生のセッションのサポートを行うために参加していましたが、彼らの話を聞き、彼らへのメッセージを伝えることで、またこちらが大きく学ばさせていただいたことになりました。
Hack For Japanスタッフ 及川卓也, 高橋憲一

石巻IT Boot Camp レポート

以前、本ブログでもお知らせしたように、7/27〜7/29まで石巻で行われた石巻ハッカソンにHack For Japanスタッフも参加してきました。

石巻ハッカソンはStartup WeekendとIT Boot Campの2つから構成されていましたが、このレポートでは地元高校生(石巻工業高校生)にスマートフォンアプリケーションの開発を習得してもらうIT Boot Campについて報告します。

Corona SDK

今回のIT Boot Campは、あまりプログラミング経験のない高校生にスマートフォン(AndroidおよびiOS)アプリケーションの開発を体験してもらうために行いましたが、授業で、基本的なプログラミングは習っているものの、Javaなどを習得している生徒はほとんどいない状況でしたので、Coronaを用いることにしました。
今回使用した、このCoronaとは、サンフランシスコのCorona Labs社が開発・販売している、Android/iOSをターゲットとしたマルチプラットフォームアプリケーション開発のためのフレームワーク及びSDKの名称です。Coronaは、OpenGLESのグラフィクス処理とLua言語によるスクリプティングにより、ゲームなどの2次元のアプリケーションの開発に適した構造を持っており、画面へのコンテンツ描写が処理の中心となるアプリケーションの開発に適したものとなっています。
このCoronaを用いるために、Corona Labs Inc.からは10個のライセンスを寄附いただき、講師としては、日本Coronaの会から山本直也さんと小野哲生さんに参加いただきました。また、会場には、講師の山本さんが執筆された「基礎から学ぶ CoronaSDK」や実際にアプリケーションを転送して試すためのNexus Sも寄贈されました。

初日

初日(7/27)は午後3時から開始でした。
今回の講師たちは会津若松(Hack For Japanスタッフの佐々木)や東京(Hack For Japanスタッフの及川)、静岡(日本コロナの会の山本さん)、そして兵庫(日本コロナの会の小野さん)から参加しています。IT Boot Campはもう1つのStartup Weekendとは会場もスケジュールも異なるのですが、最初は参加する約10名の生徒とともに、石巻ハッカソンとしてのキックオフに参加しました。IT Boot Campの参加者は、最初の挨拶などが終わったら、すぐに退席し、IT Boot Campの部屋に移動しましたが、通常のハッカソンの始まりを体験できたのは生徒にとっても大きな経験となったことでしょう。
IT Boot Campは、事前に今回のために用意されたWikiに書かれたステップにしたがって進められていきました。最初はCorona SDKのダウンロードからインストール、そして単純にAndroidに “Hello!” という文字を表示するまでのアプリケーションの開発を経験することで、開発プロセスの流れを学びます。
初日は、主に開発に親しんでもらうことを目的としました。画像やテキストを配置したアプリケーションを制作し、最後にイベントとの関連付けを行うアプリケーションとして、タップすると音が出るゲームの開発を行いました。
最後の課題を講師に確認してもらい、終了した生徒(最終的には全生徒となりました)にCoronaのTシャツを贈呈して終了となりました。

二日目

Hack For Japan スタッフの高橋はこの日から参加。講師は5人体制となり、生徒10人に対して5人の講師は、マンツーマンとまではいかないまでもかなり密なサポートができたのではないかと思います。

物理エンジン

午前は物理エンジンについての話から始まりました。Corona SDK の特徴の一つとして、高度な物理エンジンが組み込まれており、それを手軽に使うことができるということが挙げられます。重力の方向に応じてオブジェクトが落下していき壁や床で跳ね返る動作、オブジェクト同士がぶつかる時の当たり判定などは簡単に実現できます。やはり画面に表示したものに動きがつくと面白みが増してきます。生徒達もそれを感じてもらえたのではないかと思います。

Gumbo

午後からは「目指せ Angry Birds」という目標を掲げ、Gumbo というオーサリングツールを使うことを学びました。画面上にオブジェクトを配置して、実際に動きを確かめながらそれぞれの物理パラメータを調整していきます。ここでいろいろと実験することで、各自自分が作りたいアプリのアイデアを考え始めることができたようです。

アイデア

この日の最後には、3日目に各自オリジナルのアプリを作成するため、紙を使ってアイデアをまとめていきました。紙に画面のイメージを書いて考えたのが良かったようで、ゲーム系、音楽系、様々なアプリの構想が出てきました。ここでの講師の役目としては、実現不可能なものになっていないか、まずは何か動作するものを作って、そこから時間の範囲内で機能を拡張していくことができるように手順をアドバイスすること等がありました。

三日目

最終日となる三日目は、前日に考えたアイデアをアプリケーションとして制作する作業です。講師も休む暇なく、生徒の質問に答え、一緒に面白いゲームにするために考えます。この日は時間との戦いの日でもありました。

自由課題

実装を進めていく最中にも様々なアイデアが出てきます。例えば
「このジャンプボタンは1度押すと一定時間使えないようにしたいのですがどのようにすればできますか?」
「それならタイマー機能を使うといいよ」
といった具合に生徒と講師のやり取りが交わされて、どんどん仕上げられていきました。
講師の側もだんだんと熱が入っていき、詰まってる生徒を見つけると「何か上手くいっていないことはある?」と声をかけます。
「1回目は沢山のオブジェクトが画面に出るのに2回目以降は少ししか出ないんです。何が悪いのでしょう」
「(ソースコードを眺めて)んー、なるほど。繰り返し処理の最初の部分で配列をクリアする処理を入れると良いよ」
というやり取りもありました。
実は今回東京から講師として参加した二人のスタッフは事前に少し予習して来たとはいえ、Corona SDK は初心者と言って良い状態。しかしそこは開発の現場で長く培って来た経験を元に何とか講師を務めることができました。もちろん、Corona SDK の取っ付きやすさにも助けられました。
最終的に開発されたアプリケーションは次の9個になります(最終日は1名の欠席がいました)。
  • しゃちほことばし(分類:ゲーム)制作高3
    • このアプリケーションは左に配置されたダルマを飛ばすことで、右に配置したしゃちほこを落とすゲームです。間には上下に動いている障害物があり、それを避けるようタイミングを計ってボールを飛ばします。
  • jumping(分類:ゲーム)制作高3
    • 空中に配置されている箱の間を左右移動ボタンとジャンプボタンを駆使して飛び跳ねながら移動していくゲームです。パワーを使うジャンプボタンの使用に制限を加えることでゲーム性を高くしたのが工夫のポイントです。
  • ボールタッチ(分類:ゲーム)制作高3
    • 画面を埋め尽くさんばかりに大量に落ちてくるボールにタッチして、その数を競うゲームです。 
  • sound mission(分類:音楽)制作高3
    • ボールが跳ねてぶつかると音階を奏でる障害物が画面に複数配置されており、今回は「かえるのうた」が半自動で奏でられるようになっています。最後の要素は自分でうまく動かさないと音が出ないというゲーム性もあります。
  • Beginner Drummer(分類:音楽)制作高2
    • ドラムの基本パーツを画像とともに配置し、画像にタッチすることでドラムセットを演奏できるアプリケーションです。
  • scratch(分類:音楽)制作高2
    • DJが使うようなスクラッチ音源を画像とともに配置し、タッチすることで演奏できるアプリケーションです。録音した先生の声を元にしたサウンドも2つ用意してあります。その2つをタッチすると、「寝るなー」と「起きろー」と叫びます。
  • クイズゲーム(分類:パズル)制作高3
    • 簡単な計算の回答を1から9の数字の中から選ぶだけなのですが、その9つの数字が物理エンジンの原理を用いて、枠の中を動きまわります。動いている数字をタッチする難しさがこのパズルの面白いところです。オープニングもイージングを使った凝ったものになっています。
  • シーソーゲーム(分類:パズル)制作高3
    • シーソーの右側の籠にあるしゃちほこと釣り合うように、左側の籠に重りとなるものを入れていくゲームです。重りを置いた位置がシーソーの中心からどれだけ離れているかも関係するようになっています。
  • ドミノ(分類:パズル)制作高1
    • 自分で板を配置していき、ドミノ倒しを楽しむことができます。横スクロールして画面からはみ出した範囲を見ることもできるようになっています。

Startup Weekendの発表会にて、発表

最後に今回の Boot Camp の集大成として、大人達の成果発表に混ざって高校生達も自分たちの作ったアプリを紹介するためにプレゼンテーションを行いました。自分のアプリのアピールポイントを的確に説明することはもちろん、会場のウケを取る場面もあったりと、みんななかなか堂々としたものです。

今後

実質 2 日半という時間でここまでたどり着けたことは素晴らしい成果だと思います。
Hack For Japan では石巻2.0と協力して今後もこの高校生達をサポートしていきます。すでに、Facebookグループが作成されており、全国に分散する講師や先生の情報共有と議論のためだけでなく、参加した生徒もメンバーに加わって質疑応答などがされています。今後は、Google+ ハングアウトなどを使ってリアルタイムでフォローを行なっていくことも検討しています。また、詳細は未定ですが、高校生達が作成したアプリケーションをお披露目する機会も設けようと計画しています。

Hack For Japanスタッフ 及川卓也, 高橋憲一

Hack For Iwate Vol.4 – 復興していく三陸の店舗を記録しよう! –

Hack for Iwate メンバーの桝澤です。

2012年3月20日(祝日)岩手県釜石市にてHack for Iwate Vol.4 「復興していく三陸の店舗を記録しよう!ワークショップ」が開催されました。

今回のイベントは、2012年1月に開催したHack for Iwate Vol.3にて話題に登った「復興したショップを可視化したい」というお題に対し、OpenStreetMapFoundation古橋さんから「地図共有サービス:OpenStreetMap(以下OSM)を活用しては?」「必要であればOSMメンバーが現地で講習会を開催しますよ!」という提案があり実現に至りました。

Hack For Iwate 第3回アイデアソン

▼参加者は、岩手県、または三陸地域の方を優先

そこには「OpenStreetMapを学び、そして、ここで覚えたスキルを使って自分たちの手で復興していく三陸の店舗を記録して貰いたい」という願いが込められています。

▼Togetter

■2012年3月19日(月)前夜祭

岩手県釜石市にある「養老乃瀧釜石店」にて、前夜祭が開催されました。
参加者は、Hack for Japan/Iwateの岩切さん、そしてイベント講師であります古橋大地さん(@mapconcierge) と 関治之さん(@hal_sk)を始め、イベント参加者、更に釜石市の復興に携わるメンバーが20人以上(!)駆けつけました。

なお、予習ということで古橋さんから翌日の説明を頂きました!酔ってません、真剣です!

明日は頑張りましょう!

■2012年3月20日(祝日)

集合場所は釜石市大町にある「ジャズタウンホール」

釜石市大町は津波の浸水地域でしたが、タウンホールさんの店舗は2Fにあり、津波の直撃を避けることができました。(2011年8月に営業を再開しておられます。)
JAZZを聞きながら美味しいお酒とコーヒーを頂けて、更に優しいマスターが迎えてくれるという素敵なお店です。釜石にお越しの際は是非お立ち寄り下さい!

なお、ジャズタウンホールさんには、今回特別に場所の提供をいただきました。
ありがとうございます!

さてワークショップがスタートします。

■ はじめに

参加者は、当初定員を大きく上回る総勢43名。岩手県沿岸地域(釜石市、山田町、陸前高田市、大船渡市、久慈市)、盛岡市、一関市、東京、埼玉、そして広島からもご参加頂きました。

■ 9:00-9:30 概要説明

講師の古橋さん、関さんから今日の段取りとOSMの基本的な説明。
資料

皆さんメモをとりながらも真剣に説明を聞きます。

▼古橋さん「作業の半分はフィールドワーク。OSMって実は肉体労働なんです。」

OSMで地図を作るには「足を使って情報を集めるフェーズ」「パソコンを使って地図を作るフェーズ」の2つのフェーズがあるそうです。
今回のワークショップは、その2つのフェーズを実践します。「午前は街を歩き情報収集!」「午後は収集した情報をOSMに入力してみよう!」という段取りとなります。

▼古橋さん「OpenStreetMapの釜石の地図は、誰が作ったと思いますか?」

2010年ハイチ地震に伴う津波後、このOSMを使い、世界中のマッパーがハイチの地図をものの数日で作り上げたそうです。今回の東日本大震災の際「日本人は、ハイチの時に地図を描いてくれた。今度は我々が助ける番だ」を合言葉に世界中の方が東北の地図を描き、震災後の釜石市の地図に至っては外国の方(国籍不明)が書いてくれたそうです。
*ワークショップ後、こちらの方にイベント後の釜石のマップを添えて、感謝のメッセージを送っております!

▼横浜サテライト会場でも絶賛作業中!

同日、横浜にサテライト会場が設けられ、このワークショップと同時進行で釜石市の地図を作成してくれているとのそうです。
(はじめはピンと来なかったのですが、ワークショップ前後の釜石の地図(OSM)をみて「なるほどこういうことか!」と実感しました。サテライト会場の皆様、本当にありがとうございました)

OpenStreetMapは「みんなで作る地図」

  • たとえるならば「Wiki地図」
  • 普通の地図は著作権に守られているので、複製・改変はNGですが、OSMは複製・改変可能、道路中心線も使える、商用利用可能など、とにかく便利!
  • OSMは地図データの入れ物。美しく描画するにはたくさんの情報(とHack)が必要!
  • 紙データも使えます!(但し、利用許諾をとりましょう!)


▼陸前高田市・新店舗マッププロジェクト 通称「金太郎マップ」

説明の中で「陸前高田市・新店舗マッププロジェクト」(通称「金太郎マップ」)を実際にOSMに登録した例が挙げられ「地域にあるローカルマップをOSMに集約することのメリット」について説明がありました。
なお、金太郎マップとは「陸前高田市の仮設店舗がどこで営業しているのか分かる地図が欲しい」と陸前高田市商工会議所より神奈川県へ依頼があり作成されたもので、現在も陸前高田市で活用されているマップです。

記載内容は店舗の営業時間、ATM利用可能時間まで詳細多岐に渡ります。更に手書きベースということもあって「ぱっと見の親しみやすさ」が印象的なマップです。ゆえに現地の高齢者を含む幅広い年齢層に受け入れられているのでは?とも感じます。

被災地には金太郎マップを始めとした「ローカル地図」が存在すると想いますが、こういった「ローカル地図」をOSMに展開(登録)していくことは、被災地の方に利用されるだけでなく「被災地以外の方が現地の情報を仕入れる手段」となりえると感じました。


▼街を歩いて情報を集めよう!(どんな情報をあつめるの?)

基本的にはGPSロガーを持って街を歩き、街の状況をメモしていくという手順です。段差がある、人が通れる道、そういった現地でしか知りえない細かい情報も大切です。
なお、今回は「復興していく店舗を記録」というテーマがありますので、お店を見つけたら以下の情報をメモしておきます。

  1. お店の名前(ふりがな)
  2. ジャンル
  3. 営業時間
  4. 電話番号
  5. 再開時期(いつから再開したか)


■ 9:30-12:00 街歩き(お店の地点情報、移動軌跡を取得)

仮設店舗が集約しているエリア、津波の被害を受けた商店街エリアの2グループに別れて行動します。

  • 釜石駅周辺チーム(関さんチーム)(仮設店舗が集約しているエリア)
  • 青葉通りチーム(古橋さんチーム)(津波の被害を受けた商店街エリア)

古橋さんよりGPSロガーの操作説明を受けてスタートです!

GPS:GARMIN

釜石市在中、または釜石市出身のメンバーが中心となって各地区の担当割を行いました。

この日は、新日鉄釜石製鐵所の煙も流されるほどの強く冷たい風が吹き荒れた日でした。生粋の東北人である私でも寒さに震えるほどでしたので、関東からいらした方にとっては更に辛い天候だったかと思います。

営業されているお店を訪問。趣旨の説明と了解を頂き、営業時間等のヒアリングを行います。
*なお、こちらのお店は津波により元の場所での営業が出来なくなったため、別の場所で営業を再開したお店です。

沿岸地域からワークショップに参加された方の中には、もう一度お店を再建させたい!という同じ境遇の方も多数いらっしゃいました。ヒアリング中に「大変ですが、いっしょに頑張りましょう」と交わされる言葉に非常に深い想いを感じました。

こちら釜石駅近くの鈴子仮設商店街「釜石はまゆり飲食店街」

こういった立て看板も大事な情報のひとつです。

▼「現在、宿泊されるお客さんに街の案内が出来ない。早く作って欲しい!」ホテル関係者

ヒアリングを行ったホテル関係者からこういったお話しがありました。
釜石市では、現在も建物の取り壊しであったり、道路の整備作業が行われている為、ボランティアの方のみならず、他県から多くの工事関係者の方が市内のホテルを利用されています。
ニーズは確かにそこにあります。そう思わせられる一面でした。


■13:00-14:00 アームチェアマッピング(タウンホール・AOBAの箱)

午後は、午前中に集めた情報をOSMに入力していきます。
2チームそれぞれ「ジャズタウンホール」「KAMAISHIの箱AOBA*」に分かれ、古橋さん、関さんより説明を受けます。その後、取得したGBSデータ、またはメモをもとに、自分が歩いた道やお店をOSMに登録していきます。

*KAMAISHIの箱AOBAは、2012年4月1日「インターネットdeかだって」と名前を変え、市民の方が自由にインターネットに触れることが出来る場所となっています。

ちなみに「インターネットdeかだって」は、Hack for Iwate Vol.1 (2011年6月開催) にて「仮設住宅に暮らす人々が少しでも快適に暮らせるようなICTのあり方を検討しよう」と立ち上がったプロジェクト「仮設ネットカフェ」が、岩切さん、アットマークリアスNPOサポートセンターの鹿野さんを始めとするメンバーの活動により形となったものです!

Hack For Iwate 第1回遠野アイデアソン・ハッカソン(2011年6月)

釜石まるごと情報Web Cadatte(かだって)

「KAMAISHIの箱AOBA」入力方法について関さんから説明中。

■14:00-15:00 AOBA会場に移動して質疑応答と次回の話

「ジャズタウンホール」チームも「KAMAISHIの箱AOBA」に移動して、全員で質疑応答です。

参加者からの質問に答える関さん

▼入力に手間取る方もいましたが、これは「慣れ」でカバー

OSMへ登録は、大まかにレタリング(線を引く)、属性を「OSMに用意された各種タグ」に登録すると
いう作業になります。今回は入力用アプリとしてWebベースの「Potlatch 2」というOSM標準アプリを
使いましたが、殆どの参加者は初めて見るインターフェイスであり、更に「どのタグを使えば良いの?」
のという疑問が生まれ入力に手間取る場面が見受けられました。
但し、OSMの入力は「線を引いて、タグを登録していく」というシンプルな仕組みですので、こちらは使い続けることで解決するのでは?と感じました。(要は慣れの問題)

▼作業前と作業後のマップ

左が作業前、右が作業後の状態です。(横浜サテライト会場の作業含む)
「世界中の人が作っている」「直ぐに更新される」という点を実感しました。


■閉会:恒例?のじゃんけん大会

岩切さんから閉会のお言葉。そして、HackForJapan恒例?のじゃんけん大会。
勝ち残った3名の方に岩切さんから書籍のプレゼントです。おめでとうございます!

皆様、ご参加ありがとうございました!またお会いしましょう!

■余談

今回私は岩手県山田町(津波被害が甚大な地域)から参加された、漁師さん、幼稚園の先生、更にタクシー会社社長さんと言う幅広い職種の方々と同じチームでした。

「自分たちで自分たちの街の地図を作って、それを皆が使ってくれたら嬉しいし、自分の街のことだから自分たちでやりたい。だからもっとスキルを付けたい」

そのうちのお一人がおっしゃった言葉です。

1年たった街を自分の足で歩き、直接その街で生きる人達と接することで見えてくるものがある、もう一度何が出来るのかをよく考え、そして、次回もう必ず開催したいと思えた一幕でした。

なお、開催するにあたり、関東からおいでになりました講師の方々、HackForJapanの皆様、そして岩切さん、場所をご提供頂きました「ジャズタウンホール」さん、釜石市役所の皆様、アットマークリアスNPOサポートセンターさん、遠野まごころネットさんに心からの感謝を申し上げます。まことにありがとうございました。

Hack For Iwate メンバー桝澤信好

■掲載サイトまとめ

【WebRock】3/20 Hack For Japan 釜石OpenStreetMap勉強会レポート
【日経電子版】(4/2) 釜石で始動、万人参加型の電子復興地図

Hack For Iwate 第3回アイデアソン

こんにちは。
Hack For Japan Vol.3をオーガナイズした遠野まごころネット企画チームの高橋和氣です
今回は、「Hack For Iwateの新年会」を行いたいねと、Hack For Japan岩切さん、@リアスNPOサポートセンター(以下@リアス)鹿野さんと話をしていたことを受けて、日程調整し、1日目は大槌町、2日目は釜石市、それぞれ2011年末にオープンした仮設商店街のコミュニティスペースを使って、被災地には雇用を被災地以外には情報をテーマにアイデアソンを開催することにしました。

1月14日:音楽スタジオを作りたい!計画会議
被災した大槌北小学校のグラウンドに建設された仮設の「福幸きらり商店街」。
もともと地元にあったお店が中心となり、39店舗が入っています。駐車場込で東北最大級とのこと!



この中に、地元のNPO等の団体が集うコミュニティスペースができています。名付けて「きらり駅」。無料乗り合いタクシーの停留所で待合所も兼ねています。このブースは、遠野まごころネットのスタッフが常駐し運営しています。今後は、広く、大槌町のまちづくりを考えてゆく、様々な支援団体のコラボレーションの場になっていければと考えています。


今回の主題ですが、前回のHack For Iwate 2でも話題となりましたが、「仮設ネットカフェと音楽スタジオの融合はどうだろう?」ということの深堀が今回のメインテーマです。
http://blog.hack4.jp/2011/10/hack-for-iwate.html参照)
いわゆる「IT系」でない方々にも来ていただき、ブレインストーミングしました。

初めて参加された方々もいらっしゃったので、まずは、岩切さんより、

  • Hack For Japan
  • Hack For Iwate

http://www.slideshare.net/iwakiri/hack-for-iwate-vol3-20120115-11075387
(この議事録内の冒頭)の説明
それに加えて、Hack For Iwateのメンバーもリンクしている

の説明をしていただき、情報共有。
そして次にはじめての方々を中心に、自己紹介タイム

中でも、熱くスピーチ(30,40分ぐらいかかった???)してくださったのは、和Ringプロジェクト 代表の池ノ谷さん。
埼玉出身で、今回の震災を機に、各地でボランティア活動を行い、その中で、もともと東京で親しくなっていた釜石出身の青年の「地元のために頑張りたい」という想いを後押しすることもあり、和Ringというガレキで作ったキーホルダーをつくっています(詳細は公式サイトで)。
地元の方々と親しくなり、大槌町の役場近くに「この土地を使ってよいから!」と土地を確保、これから、瓦礫の廃材を使って、ここにガレキキーホルダーの工房をつくる予定です。
また、東京や世界でDJを行っていたり、野外パーティーイベントを主催していた経歴も持っています。池ノ谷さんと話す中で、作ろうとしている工房の隣に、地域の方々が集まれる「カフェバーを兼ねたライブハウス」をつくり、今後の「まちづくり」を考えられる拠点にしたいとのことです。

この和Ringプロジェクトにご夫婦で参加されてる、佐々木秀樹さんも、前回のHack Forから引き続きご参加くださいました。秀樹さん自身も被災され、現在は紫波町在住、ご実家は、大槌町で一番大きい和野の仮設団地にお住まいです。NPO吉里吉里国のウェブサイトを手掛けてもいます。(吉里吉里国、復活の薪では、ログハウス造りを今後は展開。遠野まごころネットも一緒につくりあげてゆこうと思っています)

また、被災前からある地元大槌のNPO「ぐるっとおおつち」から、震災後にサポートメンバーとして入っている千田さんもいらっしゃいました。
ほぼ地元の方々で構成されている「ぐるっとおおつち」の震災後の活動は広いです。
まず、パーソナルサポート。仮設/在宅の生活に不自由されている方々に向けて、同行支援などを行い、今後は、家事の手伝いを通して、生活者のニーズを発掘し、後方支援に繋げてゆく活動を行ってゆく予定です(遠野まごころネットの生活支援チームが協働してゆく予定)。
それだけでなく、現在、「おおちゃん人形」という、被災された方々のための手仕事づくりをしています。この手仕事、今後は、地元の特産品を使った食材や、大槌ブランドを広める木工品など、新商品開発に着手しようとしています。
サポートメンバーとして入っている千田さんは、京都出身。「ぐるっとおおつち」では唯一の地域外メンバーです。今回のテーマ「音楽スタジオ」に絡めて、千田さんは、「大槌を世界に発信する音楽イベントを開催するのを考えてみたい」とおっしゃっています。

遠野まごころネットからは、今回が初めて、という「現地活動組」の面々も。

奈良寿昭さん⇒「フライパンダ」代表(兼、遠野まごころネットの大槌お茶っ子隊リーダー)
愛知県出身で、6月からの長期活動。夏場のハエ除去「フライバスターズ」をつくったり(思い返せば、避難所でのハエが物凄かったものです)、大槌町でのカフェ隊を編成、自身の巨大カステラ作りイベントもそうですが、様々なイベントをコーディネートし、自由な発想で様々なアイディアを創出しています。
地元の方々が集まって溜まり場となりコミュニティが生まれる「仮設音楽スタジオ」についての発案者です。

佐々木康太くん⇒(このとき)遠野まごころネット物資班リーダー、(現在)まごころネットの企画チームに移行中。元バンドマン(楽器何でもできます。そして、実家(遠野)には手作りでスタジオを作っちゃうほど熱い)、元システムエンジニア(Web系)、奈良さんとともに、「音楽スタジオ」計画にノリノリなヤツです。

■この日の主題:音楽スタジオをつくるためのブレスト!
このように、「ITで支援」という枠組みを飛び越えて、「大槌町で活動している支援者たち」を絡めて、スタジオをキーとして、どのようなものがニーズとしてあるのか、自由にブレインストーミングしました。

石巻のロックフェスのように募金や協賛を集め、また、そこで募った音楽機材をもとにして「音楽スタジオ」づくりに繋げる、というアイディアや、イベント時にUstreamで中継しながら募金を募ったり、気候的にちょうどいいかもしれないからプロも呼べる「本格的な収録スタジオ」を目指すのもいいかもしれない、、、などなど、様々なアイディアが出てきました。

ただし、地元に今必要なものは雇用なので、雇用を生むためには何ができるのか、という話になり、地元にはカラオケができるところがなく、内陸まで歌いに行っている状況なので、スタジオにこだわらず、まずは「音を存分に出せるたまり場づくり」から進めようと決めました。

【シナリオ】

  1. 簡易な環境で音を存分に出せる場所をつくる
  2. そこが「音楽好き」の溜まり場となる
  3. その溜まり場でワイワイする中で、音楽イベント開催案が浮上するのもいい
  4. 音楽イベント実施に合わせて将来プランを作る
  5. ライブハウス兼カフェバーをオープン

ステップ1【音を存分に出せる場づくり】について

  • カラオケルームのような感じ
  • 場所を確保し、コンテナを使い、フリーで使える楽器などを集める
  • そこを管理できる(常駐)地元の方を探し出すこと



こうした場づくりで、ITでサポートできること…として、「Ustreamで現場を配信し続け、日々の状況をお伝えしてゆく」だとか「FacebookやTwitterで情報を拡散させてゆく」といったことができるのではないか、と話し合い、この日は終了。
現地活動組で「地元の人たちを巻き込んでいきましょう」と準備を進めてゆきます。


その日の夜は…
釜石復興支援プロジェクトのキッチンカー屋台村で親睦会。
http://www.kamaishien.com
釜石の中学生たちの縄張り争いの話など、ローカルネタに花が咲き(笑)



1月15日:Hack For Iwateの2012年活動を考える!

2日目、場所を変えて、11月下旬に釜石の青葉通りにオープンした仮設商店街で開催しました。ちなみに、@リアスの鹿野さんの本業のお菓子屋さん「玉泉堂」もこの中にあります。





そして、この商店街の入り口におしゃれなコミュニティルームがあります。こちらの運営を任されているのが、@リアスNPOです。
名前は仮称「KAMAISHIの箱AOBA」。@リアスが震災前に地域コミュニティづくりの拠点をつくっていた“かだって”にちなんで、「Cadatte」となずけ地域コミュニティをつくっていければと鹿野さんは話していました。今回は、USTREAM中継も行いました。機材は、キバンインターナショナルさんからの提供とのことです。


ミキサー内蔵のスクーターで、音声入力4つ、映像入力4つ(一つはPCモニタ用)。
今はとても寒いので出張は難しそうですが、春から、「三陸の情報をお届けする」ために大活躍していきそうです。

昨日から引き続き参加している西条さんご夫婦
佳泰さん 
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/iwate/feature/morioka1325374309901_02/news/20120104-OYT8T00970.htm
震災を期に、故郷のために働きたいと、釜石に戻ってきて起業しました。後述していますが、釜石ラーメン発祥のお店「新華園」の3代目(継いでいないのですが、釜石の方々から、そう弄られていますw)。釜石で立ち上げたのは、ウェブ制作会社で、後には、地元雇用の創出も視野に入れています。
パートナーのさやかさんは、@リアスで展開する事業で、復興するお店のインターネットショッピングのプラットフォーム作りに参加してゆく予定です。
釜石復興の原動力になってゆくでしょう!

そして、盛岡から佐々木均さん(きんぞうさん)―前回から参加、釜石出身の桝澤さんにも来ていただきました。(そしてツイッターで参加してくださったSuzuryoさん)。
(紹介の扱い、薄くてスイマセンw 次回以降、ガンガン出番がありますし!)

この日の議題は、

  • 岩手県のデータセンター見学会
  • 三陸イベントカレンダーをつくる。
  • 三陸復興マップをつくる。
  • 今後のネットでの情報共有方法について

それぞれ、以下のような話になりました。

・岩手県のデータセンターツアー計画
今回の地震で、盛岡で震度6だったのですが、それでも全く問題なく運用できたデータセンターがあり、そこに預けていたところの業務にも支障は出なかったのですが、そのこと自体の報道はされていません。
陸前高田市役所のデータは、盛岡のSIerにバックアップ用のデータがあったため、復旧がスムーズだったこともあります。
今後の災害時への応用という意味でも、こうしたデータセンターの視察ツアーを実施し、岩手県内外のIT関係者に来てもらい、ワークショップを開くことに意義があるのではないか、と。
この話は、盛岡でお仕事をされている桝澤さん等に調整してもらい、今後、実現に向けて検討してゆこう、と話し合いました。

・三陸イベントカレンダーをつくりたい
被災地外にいて、わかりづらいのが「いつ、どこで、どのようなイベントが行われるか」ということ。被災地内でも情報共有ができておらず、イベントの日時が重なってしまうことも多々ありますし、イベント実行の1週間前とか、3日前に「告知」することも多々あります。
既存の「IT勉強会カレンダー」の運用例を参考にして、三陸のイベントを可視化する、「三陸FANイベントカレンダー」づくりに着手しよう、と。
これは、盛岡在住のきんぞうさんに作成してもらい、遠野まごころネット等々の団体が運用で協業することで、発展させてゆこうと話し合いました。

・復興したショップを可視化したい
こちらも被災地域内外問わず、見えづらいことなのですが、「どこで、どのような復興拠点が作られているのか」把握しづらいことがあります。例えば、被災前⇒仮設店舗⇒本店舗と、これからも店舗は移動することが
様々な団体や個人が、個別個別でマップは作っているものの、メンテされず止まっていることも多々あります。
三陸イベントカレンダーと絡めて、この可視化も行っていこうと考えていて、Hack For Iwateの第4回目はOpen Street Map Hackathon となりそうです。



・今後のネットでの情報共有について
Hack For Iwateの日々の情報共有は、Facebookで行っています。
「IT関係者」のみならず、現場活動している人達や、被災地にいなくても被災地を応援したい人達とも、コミュニケーションを取ってゆけるプラットフォームを作りたいよね、という話になり、

の3つを作ることに。



こうして、2012年の活動のために状況整理をして、今回話し合われなかったことも含めて、それぞれのプロジェクトを定期的に進捗確認してゆきましょう、として、今回のHack For Iwate、終了しました。

<進捗確認の担当>

  • 音楽スタジオ計画:高橋
  • 滝観洞リスタートプロジェクト:松田彩さん
  • 三陸イベントカレンダー&復興ショップマップ:岩切さん、きんぞうさん、西条さやかさん
  • データセンター見学会:桝澤さん

今回の議事録まとめ
http://www.slideshare.net/iwakiri/hack-for-iwate-vol3-20120115-11075387


余談ですが、1月15日の昼食は再開した中華の新華園で。
ここは、西条佳康さんのご親族のお店で、釜石ラーメン発祥の地です!
新華園に限らず、色んな地元のお店が再開しています。「行ってみたいなぁ」と考えている方、ぜひ、三陸おいしいものツアーを組みましょう☆


ではでは。
3月中旬には「オープンストリートマップ」のワークショップ、4月にはHack For Iwateの全体報告会などもワイワイと開催を考えています。岩手、いいところなので、皆さま、お誘いあわせの上、お越しください!

Hack For Iwate メンバー高橋和氣(遠野まごころネット企画チーム)

「復興ボランティア情報交換会@石巻」from Hack for Japan (Tokyo) 12月17日(土)、18日(日)の実施について

Hack for Japan スタッフの冨樫です。

震災から9カ月が過ぎ、3月から全国の皆さまとインターネットでの技術支援からアイデアソン、及びその周辺支援に活動の場を広げて参りました。
私自身も青森、岩手、宮城、福島と各地を訪問し、様々なご意見を頂戴しましたが、各地域での諸問題は全てが同じではありませんでした。

現地ではニーズも細分化し、様々な形での支援の輪も繋がりつつあります。
根本的な支援もさることながら、雇用、教育、コミュニケーション分野、その他まだまだ課題は山積みでありつつも、まだ皆さんで出来ることがあると感じています。

遠く関東圏から現地の支援を考えてきましたが、ここで今、現地に伺い、ディスカッションすることでシーズを拾い、現行のプロジェクトにも改良を加えるきっかけにもなればとの思いからバスツアーの実現に漕ぎつけました。

経済産業省 (ネットアクション事業)と三菱総合研究所の協力により、実現しています。

有意義な会とすることを願いつつ、皆さんのご応募をお待ちしております。(募集終了致しました)
※Hack for Japan スタッフも同行致します。

■スケジュール
※交通事情により変更の可能性はあります。

出発:2011年12月17日(土曜日)23:00@東京駅(丸ビル前)
↓ 45人乗りバスにて移動(二人がけの席に1名を予定)
仙台駅前着 23/18(日)7:00頃
  • 各自朝食
仙台駅前発 8:15
石巻市河北総合センター着 9:30
  • 休憩
10:00~12:00 石巻災害復興支援協議会との交流イベントⅠ
  • 現地ボランティアの方と調整中の内容です。
12:00~14:00 交流イベントⅡ ランチミーティング
  • 首都圏等で支援活動を行っている方から支援策や現行のプロジェクト、これまでの活動、提供しているツールなどを発表。被災地の皆さんに感想を伺い、意見交換を実施。
石巻市河北総合センター出発 15:00
到着 22:30頃 @東京駅(丸ビル前)にて解散

■募集人数
15名 (応募多数の場合、増席など調整)

■交流イベント会場
石巻市河北総合センター(ビッグバン)
〒986-0102
宮城県石巻市成田字小塚裏畑54番地
TEL : 0225-62-1120

■応募方法
12/12: 定員に達したため募集を終了致しました。
下記を記載の上、entry_netaction@mri.co.jp にメールしてください。

  • お名前(よみがなを付してください)
  • 連絡先メールアドレス
  • 日中連絡のつく電話番号
  • 出発時(12月17日)のご年齢(傷害保険加入にあたり必要となります)
  • ご所属ボランティアグループ名
  • ご所属企業名・部署名
  • 現地の方にお聞きしたいこと、ご自身が発表なさりたいことなど、交流イベントについてのご希望

※個人情報の取り扱いが必要になりますので、直接、三菱総合研究所の窓口となるメールアドレスへの連絡となります。
※傷害保険は、事務局(三菱総合研究所)にて加入手続きを行います。

■参加費
無料
※ただし、12/18のランチ以外の飲食は自己負担となります。

■ネット環境
残念ながらありません。各自ご用意頂ければと思います。

現地で意見交換したい内容やこういった話が聞きたい、話したいなどご意見もお待ちしております。鋭意希望に沿える様調整したいと思います。

  • 被災地での支援活動を通じて感じ取られている被災者の方々のニーズ
  • 被災者や支援者が、今、困っていること
  • これから、必要になると思われること
  • 今後も長く必要な支援

など


Q&A

  • そのまま現地に宿泊する者もいても良いか。
    • OKです。事前に申し込みメールに記載して下さい。
  • 現地で、Hack for MIyagiの参加者も合流できるか。
    • OKです。石巻のビッグバンに直接いらして頂ければと思います。事前に連絡を頂けると尚ありがたいです。

■お願い

  • 後日、参加者の皆さまには、簡単なレポート報告を頂きたいと思っています。今回参加出来なかった方の為にも情報共有の意味も込めて、伝え、残していきたいと考えています。
  • 当日または後日、三菱総研のスタッフによるインタビューも予定しています。依頼があった場合は、なるべくご協力ください。
  • 翌週、Hack for Japanで「不忘年会議」と題して飲み会も予定しております。振り返りも含め、皆さんで大いに談議し、明日につなげたいと思います。

Hack for Japan スタッフ 冨樫 俊和

@リアスNPOサポートセンターでのスキャンスナップの利用事例

2011年7月22~23日に開催した、Hack For Iwate@遠野まごころネットのイベントがきっかけとなり、株式会社PFU様よりスキャンスナップ@リアスNPOサポートセンター(以下@リアス)さんに寄贈されました。今回の釜石への帰省で、どのように使われているのか、事務局長の川原さんに取材させて頂きました。

(2011/10/11)

@リアスNPOサポートセンターとは
そもそも@リアスは、2004年に、釜石の街づくりを推進するために設立されました。震災前の主な活動として、岩手県土砂災害防止法に基づく住民説明会の実施や、釜石市の委託事業として釜石市内の空店舗を利用して街に賑わいを取り戻すためのプロジェクトまるごと情報発信ポータルサイトと、リアルフリースぺース「かだって」の運営と、「かだってタイムズ」の発行をしていました。

@リアスは津波避難ビルにある

震災の日は、釜石市健康福祉センターの8階で、新潟県のNPO法人都岐沙羅パートナーズセンターから講師をお招きし、セミナーを開催している最中だったそうです。隣の釜石市のぞみ病院に、講師の方と共に避難。その後、解散した後も、川原さんと代表の鹿野さんは、そのままのぞみ病院にとどまり、エレベーターが使えないため入院患者さんを内陸の病院に搬送する手伝いなどをしながら、3月一杯過ごされたとのこと。

釜石市との業務契約が後1年残っていた、2011年4月。市からは、釜石のために動いてくれるのであれば何をしてもらってもかまわないと言われ、様々な復興支援活動を進めています。

スキャンスナップは欠かせない
「スキャンスナップをどういう風に活用していますか?」という質問に「どうもこうも、これが無いと仕事が回らないです。そもそも、震災前からユーザーでしたので、パソコンの次に欲しいものでした。プリンタよりも。」とのこと

@リアスNPOサポートセンター 事務局長 河原さん

とにかく、震災以後、@リアスさんに求められることが多岐に及び、かつ活動範囲が広がっていくばかり。そのため、どんどん書類が増えていく一方。紙の書類を持って、あちこち移動するのは不可能なので、スキャンスナップにかけ、データをタブレットに入れて出かけるスタイルで、スタッフ一同活動をしています」とのこと。契約書以外の文書は全て、スキャンスナップにかけられているそうです。

活用例1:チラシをスキャンスナップにかけ、情報を欲しい方に、メールに添付してお知らせ
例えば、今、釜石・大槌では、色々なイベントが企画・実施されています。その情報は、チラシ、つまり印刷物で回ってくる事がほとんどなので、スキャンスナップにかけ、情報を欲しい方に、メールに添付してお知らせするようにしているそうです。

活用例2:仮設住宅のアセスメントの報告業務で大活躍
岩手県復興局からの依頼で、釜石・大槌地区の仮設住宅の住環境の調査を実施されたときには、仮設団地毎に、手書きで調査票を書き、それをすぐさま県に送らなければならなかったそうです。調査票は、全部で1000ページ弱になり、これをFAXで送ったら、通信費だけでも馬鹿になりませんし、3日以内に送らなければならなかったそう。速さという意味でも、本当に助かりましたとおっしゃっていました。

チラシを電子化してメール配信

大量の調査票を電子化して省力化

活用例3:自分のメモもスキャンスナップにかけて、振り返る

河原さん個人としては、いろいろ考える際に書いたメモ書きもスキャンスナップにとっておいて、移動先で振り返ったり、電話のメモなど、移動している仲間との共有にも使っているとのこと
以前は、別の会社のスキャナを使っていたのですが、それに比べて、読み取り速度が早く、サイズがバラバラでも読み取ってくれるので、それが便利とおっしゃっていました。

今度スキャンスナップに期待したいこと
A3がとれたら完璧!なので、是非出して欲しいとおっしゃっていました。

@リアスは、釜石市が海で働く人が避難できるように建てた通称津波ビルの中にあります。
ビルの周りや、ビルそのものも、津波の爪痕が、まだくっきり残っています。

岸壁に乗り上げた貨物船
@リアスから貨物船へは徒歩5分ほど

その中で、釜石や大槌の街づくりを支援する活動をしているNPOがあり、毎日4人フルで活動されている事が、釜石を離れて暮らしている人間としては、とても心強く思いました。
そして、その活動をスキャンスナップが、裏方としてどっしり業務を支えていました
1台寄贈いただいた後、もう1台買ったぐらい、この事務所ではみな、ヘビーユーザーで、川原さん自身は、一家に1台あってもいいぐらい便利なものだと、大絶賛でした

大活躍の ScanSnap S1500

多忙な@リアスさんに代わり、レポートさせて頂きます
株式会社PFUさま、寄贈いただき、本当にありがとうございました

写真 (@リアスNPOサポートセンター取材)

Hack For Iwate
岩切晃子

第3回アイデアソン・ハッカソン東京会場からのレポート – ハッカソン編

7月23日(土)のアイデアソンに引き続き 7月30日(土)にはハッカソンが開催され、東京会場では50名を越える皆様に参加頂きました。
Tシャツ
新たな試みとして Hack For Japan でTシャツを制作しました。ご希望の方から事前に注文を受け付け、ハッカソン会場でお渡ししました。早速これを来てハックされる方も多数! 背中のコードに「日本が復興するまで、ハックし続ける」想いが込められています。


※必要な原価を差し引いた利益は 「ITで日本を元気に!」を通して被災地に寄付させて頂きました。
遠野の報告
今回新たに開催地として加えさせて頂いた岩手の遠野会場では23日にアイデアソン、続けて24日にハッカソンが行われました。実際にスタッフとして参加してきた山崎富美さんがその報告を行いました。録画はこちらです。
岡山からの参加者

P1020396.JPG

3月の第1回ハッカソンの際に岡山会場で参加された方が、今回は東京会場に駆けつけてくれました。
開発された act4-lives.netの説明をして頂き、途中他のチームに参加中にエンジニアの方から熱心にアドバイスを受ける場面も。困った時には他チームから強力な助っ人によるアドバイスも得られるというのは、様々なバックグラウンドを持つ方が集まるハッカソンならではです。
遠野でも参加された方からのアドバイス

7/23,24に行われた遠野会場に参加された原田さんが来てくれました。
実際に遠野でのボランティア活動も行われている方なので、急遽ボランティアニーズマッチングのチームに入って頂き、いろいろとアドバイスをお願いしました。またクロージングの時にも一言話して頂き、「ボランティアの現場ではハード的なものからソフト的なものにシフトしているところがある。IT開発者の力がますます必要になってきている」という話しはとても参考になると思います。
ラジオという媒体
前回に続き今回もニッポン放送さんに参加頂き、「広く知らせることが出来る点、デジタルとアナログの変換という観点で是非ラジオという媒体を活用して欲しい」というお話しをして頂きました。
ネットアクション2011
経済産業省の守谷さんからはネットアクション2011についての話しをして頂きました。「国はローデータ公開することに力を入れていきます。技術的に公開の仕方など是非ご意見下さい」とのことです。
東京会場で取り組まれたプロジェクト
東京会場では全部で10のプロジェクトが走っていたのですが、スタッフとしても一つのチャレンジである Hack For Japan を hack する取り組みがありました。現状、見やすいとは言えないプロジェクト一覧のページを見やすく機能的なものにしようという取り組みで、スタッフの白石さんがプロトタイプとして作っていた仕組みを元に2名の助っ人に参加して頂いた結果、新しいプロジェクト一覧が公開されています。

P1020389.JPG
成果発表の録画はこちらです。
各チームの発表が始まる時間の目安を下記チーム名の右側に[00:00:00]のように表記しています。
ダジャレクラウド[00:00:43]
  • 次のハッカソンまで実装する内容を決めた
  • ランキングをするにはパラメータ評価が必要。
  • +1 や「いいね」ボタン、「これ、ダジャレじゃない?」と通報するボタン
  • スマートフォン向けの実装も計画
みんなのまち[00:06:22]
  • 街で改善が必要な点を見つけたら写真を撮って位置情報付きで投稿する iPhone アプリの部分を実装。
崖イイネ![00:04:24]
  • androidアプリとサーバーサイドの実装を進め、android アプリから崖の写真を位置情報付きで twitter にアップする仕組みまで出来た。
eコマースで復興店支援[00:08:44]
  • 復興店舗リストを元に各 e コマースサイトでどれが東北復興のお店なのか分かるようにユーザースクリプトを書いた。
  • 楽天版
  • 禁断のYahoo版
電子工作チーム[00:10:44]
  • このチームではハードウェアのハックを行った。
  • ガイガーカウンターのパルスを出すユニットに LED 表示を組み合わせた。
  • 熱中症対策で、温度センサーとマイコンを組み合わせたものを作ってみた。
Act4Lives [00:14:38]
Hack For Japan プロジェクト一覧改善[00:16:58]
  • 無機質なスプレッドシートが見やすい一覧表示になり、ソート、条件抽出なども可能に。
  • アップデートのリマインド機能もある。
ボランティアセンター向け ニーズ公開ツール[00:18:59]
復興いいね! [00:23:11]
  • デザインを考え、画面遷移を整理した。
情報再利用推進PJ [00:26:21]
最後の成果発表は、前回同様にまず各会場毎に行って会場の代表を1チーム選出し、そのチームの発表を相互に中継するという方法を取りました。東京会場では1人一票の挙手により選出しようとしたところ票が割れ、「崖イイネ!」と「eコマースで復興店支援」が同率1位となりました。そこからさらに決戦投票を挙手で行い、最終的に「崖イイネ!」チームが選ばれました。
「崖イイネ!」チームの代表プレゼンは [01:00:30] 付近から。
クロージングではスタッフの及川さんから「継続していくのが大事、みなさんと一緒に考えていきたい。」という言葉がありました。震災発生から5ヶ月という時間が経過していますが、復興にはまだまだ長い時間が必要です。Hack For Japan では「コードでつなぐ。想いと想い」を具現化するために今後もこうしたイベント等を通じて活動を続けていく所存ですので、引き続きよろしくお願いします。
最後の記念写真。「はっく ふぉー じゃぱーん」のかけ声で撮りました。

Hack For Japan スタッフ 高橋憲一